介護者支援の推進に関する法律案(仮称)政策大綱(素案)

介護者支援の推進に関する法律案(仮称)政策大綱(素案) 2015年6月修正版(PDF)

ダウンロード
carerslaw20150621.pdf
PDFファイル 158.4 KB


この介護者支援の推進に関する法律案(仮称)政策大綱(素案)は、2009年に立ち上がった市民法制局社会保障改革研究会(この研究会から日本ケアラー連盟が生まれました)で作成したものを、日本ケアラー連盟が引き継ぎ、提案を続けています。
*この法律案を使用される際には、お手数ですが、使用用途・使用団体(個人)を事務局までご一報ください

 

 

日本に介護者支援法を実現する市民の会にご賛同ください

日本の社会は、安定的なセーフティネットとしての社会保障制度の基盤がゆるぎ、再構築が急がれています。とりわけ介護問題の中でも、今なお「介護する側」が抱える長期間にわたる身体的・精神的・経済的な過酷な負担という課題については、国による正確な実態把握も遅れ、有効な支援施策も欠いたまま、長い間放置されてきました。

人はみな「人として尊厳を保ちながら、健康で文化的な生活をおくることができる」権利や、幸せを追求する権利をもっています。しかし、介護者自身のそうした権利は、「(介護は)家族がやってあたりまえ」という無言の圧力のもとに覆い隠されてきました。


さらに私たちは、この社会が介護者という当事者たちの「声なき声」と真摯に向き合うことなく、社会問題として顕在化させてこなかったという事実にも目を向けなければなりません。

これまで日本では、病気や障害ごとにさまざまな患者会や家族会が、自助グループとして長きに渡り当事者の権利や生活を守るため、地道な運動を積み重ねてこられた経緯があります。その歴史を踏まえつつ、私たちは、あらたに「介護者(ケアラー)」をキーワードとして、横につなぐ運動を展開したいと願い、2010年6月に任意団体である「ケアラー(家族など無償の介護者)連盟」を立ち上げ、全国調査を実施してきました。

 

そこからみえてきたことは、

5世帯に1世帯は在宅で介護(ケア)をしている人がいる
4人に1人は複数の人の介護(ケア)をしている
高齢者や男性、未婚、働き盛りの介護者、育児と介護の両方を担う人、なども増えており、想像以上に幅広いケアラーが存在している
2人に1人は身体の不調を感じ、4人に1人以上は心の不調を感じている

 

ことなどです。

その支援は最早国民的な課題です。


また、精神疾患・認知症の人を介護しているケアラーは、とくに負担感や孤立感を感じており、精神疾患のある親の元で、実際にはケアをしている子ども(10代・20代のヤングケアラー)は、“「病気」や「生活」「自分」のことが分からない”、“誰にも言えず、家の中でも孤独である”、“大人になっても「生活のしづらさ」を感じている” という調査結果もあります。

そして何よりケアラーは多様な支援を望んでいることも明らかになりました。

 

私たちは、介護者支援の目的を、


介護される人、する人の両当事者がともに尊重される
無理なく介護を続けることができる環境を醸成・整備する
介護者の社会参加を保障し、学業や就業、趣味や社交、地域での活動などを続けられるようにする
介護者の経験と、人びとの介護者への理解と配慮がともに活かされる社会(地域)をつくる


ことに置いています。


この運動は、介護者の権利擁護をめざし、具体的な支援施策の実施や、その根拠となる「支援法」の制定をも盛り込んだ幅広い国民的な運動です。
現在、介護者支援法(仮称)の制定に向けて活動する、「日本に介護者支援法を実現する市民の会」の準備をすすめています。
志を同じくするみなさまの積極的な参画をいただき、国会そして社会に向け大きくアピールをしていきたいと考えています。この趣旨に賛同し、ぜひ名を連ねていただきますよう切にお願いいたします。


2012年(平成24年)6月吉日
日本に介護者支援法を実現する市民の会
事務局:一般社団法人日本ケアラー連盟
代表理事  岡部 謙治
児玉 真美
津止 正敏
堀江 紀一
堀越 栄子
牧野 史子

 

 

窓口

一般社団法人日本ケアラー連盟事務局
〒160-0022 東京都新宿区新宿1-18-10 橋場コーポ305号室
Tel.03-3355-8028(金13:00~17:00) Fax.03-5368-1956
Eメール:carers.law@carersjapan.com